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I邸の現場報告 「構造模型」

さあ、始まりました。I邸現場報告でございます。

今回は「構造模型」のお話をさせていただこうと思います。

構造模型は
この建物の形状がしっかりと自立するように、意匠が成立するように、いつも大変お世話になっている
構造家の指示のもとつくっています。

模型制作は、大変なもので時間をかけても順調にその時間掛けたなりの積み上がり方をしません。
模型は想像の2.5倍の時間が掛かります。構造模型は、さらに3.0倍の時間が掛かります。
この数値は経験則ですが、ある程度正確な定数であると勝手に思っています。勝手な数値ですが、大変な事には変わりありません。

写真の模型では
「1mm」を大切に扱っっています。
柱、梁が1mmズレたならば、全体の水平垂直が狂ってくる。終いにはねじれが生じる場合もあります。
故に構造模型にとっては、その1mmに命が宿ってきます。

さらに鼻息を荒くして言いますと、模型はそれ自体が構成し規定する3要素を適切に意図的に扱うことで、見てくれがよろしくなる。
いくらその要素以外を大雑把に扱ったとしても、見てくれは良くなります。
今回の模型は「1mm」「接合」「色」の3要素を使った模型です。
この3要素をしっかり押えればどこに出しても恥ずかしくない模型になりますが、
今回はその3要素の1つである「1mm」を特に大切に扱っています。3要素のバランスはあえてアンバランスにしています。

「1mm」=80、「接合」=10、「色」=10
 
このアンバランスというやり方は時間対効果のために使った方法です。
模型に時間をかければ誰でも誰にでも、キレイな模型はつくる事ができます。
設計事務所で求められるのは「速くて、キレイな模型」です。
時には「速くて、汚い模型」いわゆる「スピード模型」や展覧会等に出品する場合の模型の作り方もそれぞれ方法があります。

模型制作ではその時その時に適切なポイントを押えてつくると◎なのかなぁと思います。
他にも「美味しそうな模型」「冷たそうな模型」などなど魅せ方、映えさせ方があります。
やり方は多様にあるの模型制作はやっぱ面白いです。大変な事には変わりませんが。

I邸の意匠用の模型ではどう作っていこうかしら。今から楽しみです。さらに鼻息を荒くしたいと思います。

写真下はプレカット図(仮)です。

                                   まさし





































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