今年の夏頃から、柳井市で動物病院の基本計画を進めている。
現況建物の活用提案から始まって、
新築案のスタディも遅々と繰り返しながら
ようやく最終案の理想形が見えてきている。
まだまだ予算に届く案になっているかどうかは微妙なんだけど
クライアントの要望を形にすると、
どうにもこうにもコストオーバーはさけられそうにない雰囲気。
さて先日もそんなこんなで柳井へ打合せに。
いつも慌ただしく帰り路を急ぐのだけど
今回は少し早めに打合わせが終ったので白壁通りの見学へ。
以前、京都の美山のこともブログに書いたけど
この地区も重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。
ある重文指定の住宅の方の話しによると
その昔、この街は火事で随分と焼失、再建を繰り返してたよう。
で、今の建物は立派な本瓦屋根に大壁の外壁。
もちろんウダツも。
大壁とは柱をおもてに出さず壁で塗り込めてしまう壁の作り方。
ウダツとは延焼防止用の袖壁のこと。
お城なんかも大壁や本瓦が基本。
質実剛健で大振りなつくりは
この地方の街並みをつくり出すとともに
往時の豊かな経済力を想起させる。
ホントに立派なお屋敷街だ。
個別のスポットとしては重文指定の住宅「国森家」なんかが
風変わりな構造形式をもっていて興味深く感じられた。
JRの駅からも歩いてすぐだし、次回の打合せのあとも再び行ってみようと思う。