この条例、僕はこうとらえる(というか納得しようとしている)
数年前にイタリアの山岳都市のひとつシエナを訪れた時の印象が強烈に残っている。
ほぼ完璧に中世の都市景観を守っている。(復元したのかもしれないけど)
素晴らしく感激したと同時に、ディズニーシーのことを思い出した。
その本物の都市景観はいきすぎるとフェイクにも近づいてしまうのだ。
(まあフェイクの出来映えがいいということもいえるけど)
一方ロンドン。
20年近く前に訪れた時は、古くさく汚れて活気のない街だった。
日本と同じく島国にはオリジナルの文化は育ちにくいのか…とさえ思った。
ちょうど、かの地のプリンスが歴史的、伝統的景観の保護を押し進めていたころだ。
ところが2年前の春に再訪した時は、素晴らしく活気があり
都市の建築物も見違えるように元気になっていた。
ドッグランド地区にフォスター卿やフューチャーシステムによる
ランドマークになるような建築物がいくつかできたこともさることながら
古い建物もずいぶんとリノベーションされて、
現代的な性能をもった建築として再生されていたからだ。
しかも既存の街並との連続性を保ちながらのファサードづくりの妙には感心させられることしきりで、さすが欧州建築家の歴史へのリスペクトぶりに敬意を表したものだ。
つづく