3月20日。
長女の誕生日。
クラブ活動にいそしむ彼女をほったらかしにして、
次の日までに迫った「佐川美術館 樂吉左衞門館開館記念 樂 吉左衞門展」に
行って来ました。もちろん茶室も見学。
何度か断られた見学予約。先月20日の朝一に電話してようやく予約できました。
(1ヶ月前から見学申し込み予約可)
開館まもないので仕方ないんだろうけど、それだけの魅力が
この建築にはあるということでしょう。ご多分にもれず、その魅力に惹き付けられたボクもその一人。
茶室内の写真はNGだったので、ここではアップできませんが
いろんなメディアで取り上げられているので、そちらの方でどんな建築なのかご覧ください。
母屋にあわせた形状の屋根。軒の低さが醸し出す水平線が美しい。
外壁のブラックコンクリートは太陽光で見るとグレー色。
あいにく春先で葦は刈られてありません。
そして茶室…
待合い。
水路地。
内路地。
小間。
広間。
1回10人の見学者が動こうとしない。
立ち去りがたい空間。
写真でみるだけでも圧倒的な空間がひろがるが、実物はそれ以上。
特にふたつの路地と小間については「泣きたくなるほど美しい」。
あまりの完成度の高さに、普段はどうでもいいと思える
ほとんどどうでもいいと思えるディテールが気になって、そしてホッとして(笑)
建築家の設計でないこの建築のほんの少しのゆるみに救われる気もしました。
これだけの予算と時間があったとしても、これだけの設計ができるかと問われたら…
自信をもってハイといえない自分が…(汗)
ちなみに気になった箇所は
・広間の畳と石の取合い、そこだけが石の加工の加減か光っている
・広間ガラス引戸下の吹き出し口も光ってしまっている。
スエード塗装かなにか施すか、南部鉄なんかで制作し、照り返しを押えた方がいいかな。
・広間の吊り引戸金物もブロンズ色ってどうなん?突き上げの障子の丁番もなんとかならない?
・円形型枠のある部分の型枠の割付方向が間違ってるのでは?
(あくまで私感&備忘録なので関係者の方、怒らないで下さい)
最後に…
つくられた人工池の上でなく琵琶湖の上にこれが建ってたら…最高なのになぁ(笑)
スタッフの皆さん、建築見学に際しては
スケール感や素材のかもし出す空間のアウラを十分に感じること。
そして、その空気をつくっているディテールを想像し読み込むこと。
写真だけでは決してわからない視線とアンテナをはり巡らせて
建築を存分に体感してください。
あとついでに本館。
建築はともかく、平山郁夫の絵を初めてみました。
興味がなかったので、いままで見たことなかったんですが
めちゃくちゃよかったです。
万人にむけてわかりやすい。
絵の前にたつだけでシルクロードに連れていってくれる。
また絵画としてのゴージャス感もあり、
企業さんなんかが会社のロビーなんかに掛けたくなる気持ち、
わかるような気がしました。