で、肝心の樂吉左衞門展ですが…感想はパス。
焼物はわかりません。
樂家の作品の系譜を見るとわかるのかなぁ。
焼物の世界に詳しくなるとわかるのかなぁ。
まだまだ興味はわきそうにないな。
しかし最近特にこういった伝統世界に生きる人たちのモチベーションが気になる。
茶道に華道、歌舞伎やクラシック…もちろん数寄屋大工なんかも…
まあちょっと話しが脱線しすぎるのでまたの機会に。
さて次に訪れたのが近江八幡。
お昼に近江牛を食べよぅーってことで駅前のレストランで食事して
で、本日ふたつめの目的地、ボーダレス・アートミュージアムNO-MAへ到着。
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ちらしを見てみると日本財団の助成事業によるギャラリーのよう。
古い建物をいかした福祉施設に対する事業に対して
積極的に助成しているという話はこんな形にもなっているのかと感心。
で、「アールブリュット/交差する魂」展。
NHKの新日曜美術館で特集が組まれていたのをみての来館。
生み出される作品の、その圧倒的な執拗さというか、
自己世界への没入感があまりにも凄くて、実作を見たくなった次第。
確かに本展で紹介されている多くの作家はなにかしらの障害をもっているけど、
その有無に関わらず、表現の独自性と作業量は、
作品の神話性を高めるものにつながっている。
彼らはボクの身の回りにいる天才と感じる人たちのなにかしらの欠落感とよく似たものを持っている。
また唯一セルフビルド作品、TDW2003コンテナ展での作品「koboti -ya」を
制作したときの単調な作業の日々を思いおこす。
単なる物が、作品にへと昇華するのには、頭でつくるのでなく、
膨大な作業の過程から産みだされるのだと。あらためて反省と刺激。
それら作品のなかでも個人的に気になったのが辻勇二の「心でのぞいた僕の街」。
映画「鉄コン筋クリート」の背景のようなありそうでない街、未来でも過去でもない、
でも誰もが知っているような街を描いている。
昼の景色かもしれないけどでも夜景にも見え、乾いた街のようでいて、しっとりともしている。
そういう両義的な印象をあたえる作品。そういった作品がやはり好きみたい。
なにより都市を描いてるってところが建築という仕事にたずさわってる身としては好きになってしまう。
ちなみに会場は2カ所に別れていて、もう一方は日牟禮八幡宮のそば。
帰りには「たねや」さんで焼きたてバームクーヘンを食して帰りました。
ヴォーリズの街に来て、ヴォーリズ建築を見る間もなく、
慌ただしい行程になったけど素晴らしく充実した一日でしたとさ。