脳を活かす勉強法〜奇跡の強化学習 by 茂木健一郎
一言でいえば「わかるわかる!!」が多い内容。
僕の「わかる」経験を、脳科学と彼の経験から、
それこそわかりやすく解説してくれている。
この家業についてから20年を過ぎ、モチベーションの維持に窮することもしばしば。
少し言い訳するなら、仕事も順調にご依頼いただき
スタッフもわずかでも増えていくと、どうしても設計の作業時間が削られてしまう。
ひとつのことに集中できる時間が少ないのだ。
そんなこともあろうかとスタッフとコミュニケーションをとりながらの
設計方法を少しづつだけど、つくりあげ、経験も手伝ってか
時とともにできあがるものの完成度は高まっているようにも思う。
しかし足りない。つくりあげたという充足感が、不足している。
こんな現在の僕に、今後の学習方法やモチベーション、
またその準備とコンディショニングの作り方について
多いなる示唆を与えてくれた本である。
で、以下なにが参考になったか列挙する。
1 脳が喜ぶ学習をする。ただ、できることを続けていても脳は喜び続けない。
現在の能力よりも少し難しいことを行い、そして突抜けることで、
脳の喜びのサイクルがまわりはじめる。→「喜び」基にした「強化学習」のサイクル
2 時間制限を設けて作業を行う→「タイムプレッシャー」の勧め
60分でできたら次は50分でできるようになろう、
とか自発的に以前の自分の能力を乗り越えていこうとする。
あくまで自発性をもとにした負荷が必要。
スポーツと同じくプレッシャーを楽しむ姿勢が必要。
3 集中力〜「速さ」「分量」「没入感」を得るために
ルーティンの中に身をおくようにする。
4 脳のゴールデンタイム〜朝から3時間が勝負。
脳のコンディションを把握し、脳の喜ぶ方法をつかむ。
5 わからないことはすぐに調べる。
6 学習は必ずしも秩序立ててやる必要なし。断片的なインプットを積み重ねても問題なし。
7 自分の弱点、失敗、欠点を認め、分析し、克服する
→脳の喜び。決して他の能力でおぎなってはならない。
8 日本は*変人(=天才)を認めない社会であるが、
米英では変人であることを奨励される。
「変人であることの自由」に学ぶ
*「強化学習」サイクルが暴走しているヒト
こうしてまとめてみると前回ブログの「アールブリュット展」の作家達と通じるものがあるのがよく分かるし、同じようなキーワードも出てきて、ますますワカルワカル。天才たちの欠落感が、日本の常識というか世間からは外れたところにあるのだろう。
自分としてはきわめてバランスのとれた人間だと自負しているので
変人(天才)からはほど遠いけど、少しづつでも自分が目指す建築を見つけられるように変人化していきたい…かなぁ…