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積水ホームテクノセミナー/レポート

主催 積水ホームテクノ株式会社 

 施設経営戦略・・・(株)メディヴァ 小松 大介氏

・高齢化社会の制度的背景として、国民医療費(国が負担する診療報酬)を抑える法改定が今後多くなるとのこと。現状、病院において病床数を減らすことで医療費を抑えたり、通院患者に長期間の薬剤提供による外来数の軽減等が採られています。ただ、患者の数は減らず病床数が減ったために、結果在宅のケア又は、国民医療費を使わないですむ民間の高齢者専用賃貸施設、住宅型老人ホームが必要となります。その際、賃料設定に関して注意して欲しい点がありました。収入が年金のみの夫婦の場合、男性(自営業者)+女性(被扶養)の場合、合計12.7万円 男性(会社員)+女性(被扶養)の場合、合計23.2万円となり地方になるほど前者のケースが多いようです。そして、このケースの人達が高専賃のターゲットとなります。そこから住居にかけられる費用は、月4〜5万円であるとのことでした。
 
 建築家から見た療養病床転換の問題点・・・(株)ゆう建築設計事務所
                        砂山 憲一氏

・療養病床転換による病院の増築の際に、法改定により既存の建物の耐震診断+耐震改修(必要に応じて)をする必要があります。結果、改修費用の金額が出にくく病院の増築は非常に難しいとのこと。
 しかしながら、退院した高齢者の住居が必要なところが多く「高齢者のすまい」計画により解決しようとしていました。大きな問題点は、介護度1〜2(車椅子無し)、3〜5(車椅子有り)の対応でした。入居時は介護度1であっても、年を重ねるにつれ介護度は上がって行った時にどうするのか、介護のための人件費が高額のため建築にかけれる費用はほとんど無いことをクリアしなければなりません。
 そこで、可変的な設備の重要性を考えていました。例として、介護度1〜5に対応出来るユニットバス(積水ホームのみ)の使用。清潔、低コスト、住宅を感じさせる床材として畳に似せたビニル床材を使用して、ニセモノの世界でも成り立つ世界を探っていました。
 終始、高齢者専用賃貸住宅は採算性が高くないために如何にコストを抑え、建築で対応出来ること(介護度別の住まいは可能か)、介護システムで対応出来ることを明確にすることを強調していました。

              レポート タナカ

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